かもめ (ネタバレ全開です)

20日、日曜日、行ってまいりました。大阪。私の「かもめ」初日です。
大阪、暑かったです~(^^ゞ

今回は一度限りの観劇。
お席は最前列のど真ん中。
事前の噂ではあちこちで船をこいでいる人が多数いたとか、いないとか。
前日は興奮のあまりなかなか寝付けず、このお席で不覚にも居眠りなどしたらどうしよう。
竜也君に顔向けができないわ、なんて思いつつ臨んだ舞台でしたが、
どうしてどうして

よかった~

胸が痛くなるほど感動しました。
ん、感動とは違うな。
なんだか、このお芝居に出ているすべての登場人物が愛しくて。

愚かで、滑稽で、愛しい。

トレープレフ、ニーナ、アルカジーナ、トリゴーリン・・・・

だれが引っ張っていくのでもない、登場人物それぞれがパズルのピース一つ一つのように動き、それがピタッとはまって一つの物語をつくっていく。

観劇前に竜也君が言っていたことがよくわかりました。



1幕目のトレープレフはまだまだ若い。おこちゃまなのです。
才能を信じ、自分は何かをなすことができると信じている。未来を信じることができる。
でも、大人たちはわかってくれない。ニーナさえも。
自分の居場所を見つけられなくて苛立つトレープレフ。
そして、自殺未遂をしてしまう。

でもね、その若さがかわいいのです。
ついからかってみたくなっちゃうアルカジーナの気持ちがよくわかるわ。
(私も自分の息子に同じようなことしてなかったかしら。よかった。トレープレフのように繊細じゃなくて)
アルカジーナとのシーンでは、苦悩するトレープレフには申し訳ないけど、私の周囲、皆さん声を出して大笑いでした。


そして2幕目。
それから、2年の月日が流れて・・
客間はトレープレフの書斎になっている。
作家として売れ始めたトレープレフ。
でも、気がついたのです。
若い頃、あれほどこだわった「形式」
でも、そんなものは大したことではない。それよりも、もっと大切なものがあるのだと。
ただ、それをつかむことができない。
相変わらず、大人たちは自分を理解してくれず、二年前、女優になるためにモスクワへ行き、そして夢破れて故郷へ戻ってきたニーナも、トレープレフのもとを去って行ってしまう。
そしてトレープレフは死を選び・・・

結局、トレープレフは大人になることができなかったのかなあ。

人は人生を生きていく過程で、夢や理想や潔癖さや、そんなものを少しずつ手放しながら、大人になっていく。
でも、その過程で、どうしても大人になりきることのできない人がいる。永遠の少年は死を選ぶしか変わりようがない。

何かの本で読んだことがありますが、トレープレフもまた、永遠の少年だったのかな、と、この舞台を見て思ったのでした。

2幕目はトレープレフの押さえた演技が光りました。

それから、銃声が響いた時のアルカジーナの凍りついたような表情。
そして、ドクターが
「私の薬瓶が破裂した」
って告げた時のほっとした顔。

「銃声を聞くとあの時を思い出す」
って。

この後、トレープレフの死を告げられたアルカジーナはどうするだろう、と、自分も子を持つ母として、胸が痛くなったのでした。




なにか大きな仕掛けがあるわけでもない、この舞台。
でも、こういう芝居もいいな。

カーテンコールは4回。
でも、大阪では珍しくスタオペはなし。
私、立ちたくてうずうずしてたんですけど。。。
でもね、竜也君の表情は明るかったですよ。
笑顔こそ見せませんでしたが、「やったぞ!」っていう晴々としたお顔をしていました。
なにか、ここにきて、得るものがあったのではないか、と思います。
このまま、千秋楽まで突っ走ってほしいですね。


ただ、思ったのは、やはりこの舞台にこの劇場は広すぎるだろう、と、いうこと。
2階席の奥まで、この思いを届けるのは相当難しいだろう、と思います。
「出来たら小規模の劇場で見たかった」、と思った方はたくさんいただろうと思います。
いいお芝居だっただけに、そこがとても残念でした。

以上、私のつたない感想です。
脚本は事前に入手いたしましたが、いつも読んでいる途中で睡魔に襲われ、終りまでたどりついたことがありません。
そんな私がお芝居を見ながらつらつら思ったことですので、解釈等「ちがうやん」ってことがありましてもどうぞご容赦を(^^ゞ


そして、お芝居の後はいよいよ握手会。

  つづく
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by mihoko_anne | 2008-07-21 17:27 | 藤原竜也